深夜のポエット

深夜に思い付いたポエムもどきを書き溜めていきます。

Go To どこか

どこか遠く、意味もない、知らない場所をひとりで歩く。

 

夜は深い霧の森の中、忘れられたコテージにたどり着く。

安堵とため息と、汗と霧とがわからなくなる無音でまどろむことでしょう。

 

波の音がやむことなく聞こえてくる、さみしい部屋で朝を迎える。

大事なものを忘れてしまったような、何かを残さなければいけないような。

 

太陽を遮るもののない、アスファルトの上を選んで歩く。

直上から叩きつけられる日差しがすべてを白く塗りつぶす。人も看板もどれも同じ。明るすぎて暗いも同じ。知っていても知らなくてもどっちも同じ。

 

帰路は電車にしましょう。

都会の駅の喧騒が、知らない人たちの見知った騒音が、そういえば日常なんだと僕を埋もれさせてくれる。それは僕を支えてくれる。